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2023

医療機関におけるランサムウェア対策への意識調査

54.3%が対策を実施、それでも約7割が「ランサムウェア被害」を不安視
  ~ 「病院としての信用が薄くなる」「患者の不安を煽ることになる」などの声 ~

東京、日本、2023年3月11日 — ネットワーク監視ソフトウェア、ファイル共有・転送ソフトウェア等の販売およびサポートを行うプログレス・ソフトウェア・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:ユファン・ステファニー・ワン)は、医療機関のネットワーク/システム管理に携わる方105名を対象に、医療機関のランサムウェア対策に関する実態調査を実施いたしましたので、お知らせいたします。

調査サマリー

調査概要
調査概要:医療機関のランサムウェア対策に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2023年2月21日〜同年2月22日
有効回答:医療機関のネットワーク/システム管理に携わる方105名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

ランサムウェアについて、内容を理解できているのは34.3%

 「Q1.あなたは、ランサムウェアについて理解していますか。」(n=105)と質問したところ、「内容をよく理解している」が34.3%、「聞いたことはあるが、内容は理解していない」が44.8%という回答となりました。

Q1.あなたは、ランサムウェアについて理解していますか。

・内容をよく理解している:34.3%
・聞いたことはあるが、内容は理解していない:44.8%
・聞いたこともない:18.1%
・わからない/答えられない:2.9%

ランサムウェアの対策、半数以上が実施

 「Q2.あなたのお勤め先では、ランサムウェアの対策を行っていますか。(ランサムウェアとは、感染したコンピュータをロックしたり、ファイルを暗号化したりすることによって使用不能にしたのち、元に戻すことと引き換えに「身代金」を要求するマルウェアです。)」(n=105)と質問したところ、「行っている」が54.3%、「行っていない」が21.9%という回答となりました。

Q2.あなたのお勤め先では、ランサムウェアの対策を行っていますか。

・行っている:54.3%
・行っていない:21.9%
・わからない/答えられない:23.8%

具体的なランサムウェア対策、「ファイアウォールやメールフィルタの設定」が63.2%で最多

Q2で「行っている」と回答した方に、「Q3.あなたのお勤め先では、どのようなランサムウェアの対策を行っていますか。(複数回答)」(n=57)と質問したところ、「ファイアウォールやメールフィルタの設定」が63.2%、「OSやソフトウェアアップデートの徹底」が59.6%、「定期的なバックアップの実施」が52.6%という回答となりました。

Q3.あなたのお勤め先では、どのようなランサムウェアの対策を行っていますか。(複数回答)

・ファイアウォールやメールフィルタの設定:63.2%
・OSやソフトウェアアップデートの徹底:59.6%
・定期的なバックアップの実施:52.6%
・アンチウイルスソフトの導入:47.4%
・インストールするソフトウェアやアプリの管理:42.1%
・院内のスタッフに対する積極的な啓発・教育:38.6%
・ランサムウェアに特化した対策ツール・ソフトの導入:29.8%
・パスコードなど認証情報の適切な管理:26.3%
・情報資産やリスクの洗い出し:10.5%
・その他:1.8%
・わからない/答えられない:1.8%

ランサムウェアの対策が行えていない理由、「ランサムウェアについて理解できていなかったから」が34.8%で最多

Q2で「行っていない」と回答した方に、「Q4.あなたのお勤め先で、ランサムウェアの対策が行えていない理由を教えてください。(複数回答)」(n=23)と質問したところ、「ランサムウェアについて理解できていなかったから」が34.8%、「対策を運用する人材が不足しているから」が21.7%、「対策のための予算が確保できないから」が21.7%という回答となりました。

Q4.あなたのお勤め先で、ランサムウェアの対策が行えていない理由を教えてください。(複数回答)

・ランサムウェアについて理解できていなかったから:34.8%
・対策を運用する人材が不足しているから:21.7%
・対策のための予算が確保できないから:21.7%
・最適な対策方法がわからないから:17.4%
・他の業務で忙しく対策を行うための時間が不足しているから:17.4%
・対策するほど重要な情報を扱っていないから:17.4%
・経営層の理解が得られないから:0.0%
・その他:8.7%
・わからない/答えられない:8.7%

「時間がない」や「危機感不足」などの理由も

Q4で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q5.Q4で回答した以外に、ランサムウェアの対策が行えていない理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=21)と質問したところ、「時間がない」や「危機感不足」など12の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・50歳:時間がない。
・55歳:危機感不足。
・41歳:ウイルスについての危機管理ができていない。
・26歳:知識がないため。

ランサムウェア対策をしていない回答者のうち、56.6%がセキュリティソフトやツール導入の必要性を実感

Q2で「行っていない」と回答した方に、「Q6.あなたは、ランサムウェアに対応したセキュリティソフトやツールの導入をする必要性を実感していますか。」(n=23)と質問したところ、「やや実感している」が56.5%、「あまり実感していない」が30.4%という回答となりました。

Q6.あなたは、ランサムウェアに対応したセキュリティソフトやツールの導入をする必要性を実感していますか。

・非常に実感している:0.0%
・やや実感している:56.5%
・あまり実感していない:30.4%
・全く実感していない:0.0%
・わからない/答えられない:13.0%

3割以上が、「1年以内にランサムウェアに対応したセキュリティソフトやツールの導入をしたい」と回答

Q6で「非常に実感している」「やや実感している」と回答した方に、「Q7.あなたは、どのくらいの期間でランサムウェアに対応したセキュリティソフトやツールの導入をしたいと思いますか。」(n=13)と質問したところ、「1年以内」が30.8%、「半年以内」が23.1%という回答となりました。

Q7.あなたは、どのくらいの期間でランサムウェアに対応したセキュリティソフトやツールの導入をしたいと思いますか。

・1ヶ月以内:0.0%
・3ヶ月以内:15.4%
・半年以内:23.1%
・1年以内:30.8%
・1年より先:0.0%
・わからない/答えられない:30.8%

67.6%が、勤め先がランサムウェアの被害を不安視

「Q8.あなたは、お勤め先がランサムウェアの被害を受ける可能性について、不安を感じていますか。」(n=105)と質問したところ、「かなり感じている」が18.1%、「やや感じている」が49.5%という回答となりました。

Q8.あなたは、お勤め先がランサムウェアの被害を受ける可能性について、不安を感じていますか。

・かなり感じている:18.1%
・やや感じている:49.5%
・あまり感じていない:20.0%
・全く感じていない:4.8%
・わからない/答えられない:7.6%

ランサムウェアの対策で不安を感じている理由、「万が一侵入された時に患者データを守る方法が検討できていない」が54.3%で最多

Q2で「行っている」かつQ8で「かなり感じている」「やや感じている」と回答した方に、「Q9.あなたが、ランサムウェアの対策を行っている上で、不安を感じている理由を教えてください。(複数回答)」(n=46)と質問したところ、「万が一侵入された時に患者データを守る方法が検討できていない」が54.3%、「多様化する手口や行動パターンに対応できていない」が50.0%、「患者が利用するWi-Fiのセキュリティ対策ができていない」が32.6%という回答となりました。

Q9.あなたが、ランサムウェアの対策を行っている上で、不安を感じている理由を教えてください。(複数回答)

・万が一侵入された時に患者データを守る方法が検討できていない:54.3%
・多様化する手口や行動パターンに対応できていない:50.0%
・患者が利用するWi-Fiのセキュリティ対策ができていない:32.6%
・院内のネットワークを流れるパケットの監視まで行えていない:32.6%
・インシデント発生時に備えた体制作り・対応方法が検討できていない:26.1%
・定期的なセキュリティ対策の見直しが行えていない:19.6%
・セキュリティを強化するためのコストと時間がない:15.2%
・その他:2.2%
・わからない/答えられない:2.2%

具体的な不安、「病院としての信用が薄くなってしまう」が58.3%で不安

Q2で「行っていない」かつQ9で「かなり感じている」「やや感じている」と回答した方に、「Q10.あなたが、ランサムウェアの対策が行えていないことについて、感じている不安を教えてください。(複数回答)」(n=12)と質問したところ、「病院としての信用が薄くなってしまう」が58.3%、「患者の不安を煽ることになる」が41.7%、「セキュリティ対策について相談する相手がいない」が33.3%という回答となりました。

Q10.あなたが、ランサムウェアの対策が行えていないことについて、感じている不安を教えてください。(複数回答)

・病院としての信用が薄くなってしまう:58.3%
・患者の不安を煽ることになる:41.7%
・セキュリティ対策について相談する相手がいない:33.3%
・院内のスタッフの情報に対する警戒意識が低い:33.3%
・万が一インシデントが発生したときに患者の命に危険が生じる:25.0%
・インシデント発生時の対応がわからない:16.7%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:8.3%

まとめ

今回は、医療機関のネットワーク/システム管理に携わる方105名を対象に、医療機関のランサムウェア対策に関する実態調査を実施しました。

まず、ランサムウェアについて理解している医療機関のシステム担当者は、3割程度に留まっていることが分かりました。一方で、対策自体は半数以上が実施しており、具体的には「ファイアウォールやメールフィルタの設定」や「OSやソフトウェアアップデートの徹底」、「定期的なバックアップの実施」などの対策が行われていることが分かりました。ランサムウェア対策を実施していない場合の理由としては、「ランサムウェアについて理解できていなかったから」が34.8%で最多となり、認知度が対策に踏み切るかどうかの分かれ道になっていることが判明しました。対策をしていない場合でも、半数以上がセキュリティソフトやツール導入の必要性を実感しており、勤め先の被害を不安に感じるとの声が多数寄せられました。

今回の調査では、医療機関のネットワーク担当者が、日頃からシステムのセキュリティーを重要視しており、セキュリティソフトやツールを導入して、患者の大切なデータを守る必要性を感じていることが分かりました。一方で、ランサムウェアに対する理解が深まっているとは言えない現状となっており、患者から信頼される医療機関になるためには、まずはランサムウェアについてしっかりと理解した上で、適切な対策を取る必要があると言えるでしょう。

ランサムウェア対策には「Flowmon」

Flowmon は、ネットフローデータを元に自社のネットワーク内での事象を把握、監視できるネットワークトラフィック監視およびセキュリティソリューションです。蓄積したデータをAIエンジンが分析、解析、関連付けをおこない、分析結果を表示します。これにより、これまでの事後処理的なトラブルシューティングから事前対策型に移行できます。また、振る舞い検知機能は200以上のハッカーの振る舞いパターンを登録しており、新しいパターンが発見されると自動的に更新します。これにより迅速にランサムウェア、マルウェアなどの事象を素早く検知し、対応することが可能です。

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日本語サイト: https://www.ipswitch.com/jp
日本における連絡先: [email protected] (高田美奈)

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