network-monitoring-basics
ベスト・プラクティス

ネットワーク監視のベストプラクティス

あらゆる企業は異なりますが、個々の企業のビジネスに対するネットワークの役割にはほとんど違いがありません。ビジネスが成長するにつれて、そのネットワークはサイズが大きくなり複雑性が増すとともに、重要性も深まります。ネットワークは会社をサポートするだけでなく、会社そのものを具現化しているとも言えます。

ネットワークはビジネスの要であり、ネットワーク上でビジネスのアプリケーションがホストされ、業務上重要な顧客データ、製品情報、企業データなども保存されます。重要かつ管理が複雑で困難なネットワークですが、ビジネスがネットワークに依存している以上、厳重に監視、管理していく必要があります。

ネットワーク管理とネットワーク監視

ネットワーク管理は、デバイスの監視、アプリケーション管理、セキュリティ、継続的なメンテナンス、サービスレベル、トラブルシューティング、ネットワーク計画、その他のタスクを統合した幅広い機能領域です。様々な経験を持った信頼がおけるネットワーク管理者がすべてを調整し、監督するのが理想的です。しかし、いくら有能で知識が豊富なネットワーク管理者でも、管理できるのは目に見える範囲のネットワーク情報に過ぎないことは明瞭です。したがって、ネットワーク上のすべてのデバイス、アプリケーション、すべてのデータの使用状況、パフォーマンス、ステータスに関するリアルタイム情報や履歴情報など、ネットワークで何が起こっているかを常に把握できることが重要になります。

そして、ネットワーク監視は、ネットワーク管理の中の最も重要な機能という位置づけになります。ネットワーク管理のためにはネットワークの可視化が必須であり、ネットワーク上のすべてが正常に動作しているかどうかを知る唯一の方法は、ネットワークを継続的に監視することです。

ネットワークで何が起きているかを正確に把握

今日のネットワークの複雑さは、まさに驚異的です。ルーター、スイッチ、ハブなどが、多数のワークステーションと数え切れないほどのサーバーにある重要なアプリケーションとをリンクし、インターネットにも接続します。さらに、ファイアウォール、仮想プライベートネットワーク(virtual private networks、VPN)、スパムやウイルスのフィルタなど、多数のセキュリティおよび通信ユーティリティとアプリケーションがインストールされています。これらのテクノロジーは、業種や規模を問わずあらゆる企業で使われています。ネットワーク管理の重要性は、特定の業界だけに限定されるものではなく、大規模な上場企業だけに限定されるものでもありません。

ネットワークのパフォーマンスと整合性を維持するためには、ネットワークの構成と複雑さをしっかり理解した上で、すべての要素がどのような状況にあるのかを常に把握できなくてはなりません。ネットワーク上には監視する必要のあるデータポイントが多数(数千に及ぶこともあります)存在しますが、いつでも正確で最新の有意義な情報にアクセスできることが重要です。ネットワーク管理者は、いかなる場合でも、ネットワークで何が起きているのかを正確に確認できる必要があります。

現代においては、もはや画一的な構造のネットワークは存在しません。インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想LAN(VLAN)、ワイヤレスネットワーク、があり、さらにそれぞれの上で実行されるデバイス、サーバー、アプリケーションもすべてネットワークに含まれます。ユーザーが、情報を共有したり、アプリケーションを利用したり、内外部とコミュニケートしたりするためにアクセスするものは、音声であれ、データであれ、画像であれ、すべてネットワークが関与します。

パフォーマンスの悪化が様々な深刻な問題を引き起こしかねないネットワークですが、実際には、ネットワーク内のすべてのコンポーネントが、潜在的な障害ポイントになり得るため、あらゆるものがすべて順調ということは想定しにくく、どこかに問題が生じることは避けられません。ネットワークの中断が許容できない環境では、冗長性を付加してフェイルオーバー機能を実装することが不可欠になります。フェイルオーバー機能があれば、サーバーやルーターに障害が発生した場合、必要になるまで待機している別の冗長なサーバーまたはルーターが自動的にオンラインになり、障害による中断を回避できます。

フェイルオーバーを採用する余裕がない場合でも、突発的な物理的衝撃を除外すれば、障害に至る前に何らかの警戒すべき現象が見られるはずなので、ネットワークのパフォーマンスをリアルタイムで監視し、問題が深刻化する前に検出して対処できるようにすることがベストプラクティスになります。例えば、過負荷のサーバーは、使用率が上昇してクラッシュが差し迫っていると判断できれば、クラッシュする前に交換できます。的確なネットワーク監視を行うことによって、歩き回って目視確認しなくても、ネットワーク上に接続されたすべてのコンポーネントの状況を正確に把握し、問題を最小限に抑えることができます。また、必要に応じて、迅速に解決するための自動アクションを設定しておくことも可能です。

ネットワーク監視ソリューション

ネットワークを隅々まで把握して確実に監視するためには、ネットワーク監視ソリューションを導入するのが最善です。ネットワークの複雑さを考えたら、手作業ですべてチェックしようとすることに無理があるのは自明でしょう。適切なネットワーク監視ソリューションを利用すれば、監視するべきものをすべて監視し、問題の兆候があればいつでもどこにいても通知を受けられます。ネットワーク監視のベスト・プラクティスは、自社にとって最適なネットワーク監視ソリューションを選択することと言えます。

ネットワークを利用する組織は、膨大な数のネットワークコンポーネントを監視して、大量の情報を収集しなければなりません。何が起きているかを明確かつ迅速に把握するためには、ネットワークマップやレポートデータ、履歴情報、警告など、すべての情報を、ネットワークオペレーションセンター(NOC)ダッシュボードとして統合表示する機能が必要です。ダッシュボードが直感的でわかりやすく、すべての情報にアクセスできれば、速やかなトラブルシューティングが実現できます。また、履歴情報を活用して、デバイスの使用状況、ネットワークの使用状況、およびネットワーク全体の容量の傾向を把握し、より正確で効果的なネットワーク設計と計画を実現できます。

そして、デバイスを監視するのに複数の方式があることを考慮すべきです。簡易ネットワーク管理プロトコル(Simple Network Management Protocol、SNMP)は、ネットワーク接続デバイスの監視と管理のための柔軟なテクノロジーであり、多くのネットワークデバイスが SNMP をサポートしているため、SNMP をサポートするソリューションを使用して簡単に監視できます。 WMI(Windows Management Instrumentation)は、Windows アプリケーションから情報を獲得するためのマイクロソフトの標準であり、ほとんどの Windows OS にデフォルトでインストールされているため、Windows 環境を監視するための重要なツールです。セキュアシェル(Secure Shell、SSH)は、主に UNIX および Linux環境で使用されるもう1つのネットワーク管理プロトコルで、Linux/UNIX/Apple 製品に適した選択肢です。異種ネットワーク機器と多様なサーバーベンダーを利用する場合は、これらすべてのテクノロジーをサポートするネットワーク監視ソリューションを探す必要があります。

ネットワーク監視ソリューション WhatsUp Gold

WhatsUp Gold を使うと、必要な情報が手に取るようにわかる直感的で対話的なインタフェースを備えた、包括的で使いやすいダッシュボードから、すべてのネットワーク情報に効率的にアクセスできます。重要なネットワークデバイスとサービスを積極的に監視して、エンドユーザーに悪影響が及ぶ前に問題の兆候を感知し、解決することができます。履歴情報、リアルタイム情報を含むレポート機能が充実した WhatsUp Gold を使用することで、ネットワークインフラストラクチャとアプリケーションを詳細まで把握しコントロールして、重要な戦略的作業に取り組むことができます。導入はシンプルで、総所有コストも低く抑えることができ、世界中の多くのお客様から信頼されている、実績のあるソリューションです。

WhatsUp Gold ネットワーク監視ソリューションでネットワーク上のすべてを監視